ともよ
小学生の頃担任に「あの子達とはつるまない方がいい」と言われていた
当時はまるで理解できなかった、というか理解しようとしていなかった
今思えば10歳前後の自分に随分酷な事を言っていたと思うけれど、
そこから中学に上がり多少視野が広がると段々その言葉の真意が理解できるようになってきた、なってしまった
やっぱり家庭の経済状況はよそから見ていてもなんとなく分かるものだし、教室の会話の中でその人の教養の有無はすぐに把握できるもので、
みんななんとなく同じ「枠」の中の友達と付き合っていたと思う
正直言葉を聞いた時から、自分の中で友達は同じ枠には居ないとうっすら思っていた
自分は小学生の頃に放たれたその言葉を守り続けようとする人間になった
でも友達は自分が選んできた唯一の他人だ
離れる事は出来たけれど、同じ時を過ごしてきた
大事な思い出もそうでもない思い出も文字通り糞みたいな思い出もたくさん出来た
みんな社会に出て立場に押しつぶされながらもたまに一緒に遊んだり話をする
もうあんな言葉に囚われる必要もない、自分だけが、友達だけが今後を選択する事ができる
更に仲が深まろうが、疎遠になろうが
もうどうだっていいと期待しながら思い続けている